「子供のゲームやりすぎ=悪」はウソ?|ゲームがうまい子供たちは、”論理的思考”や”課題解決能力”が身についている…かも。

ゲーム

【この記事をまとめると…】

ゲームしすぎなお子様を心配している親御さん向けの記事。とはいえ子供のゲームを止めるのは至難のワザ…。そこで、『真剣にゲームをプレイしていれば、身につくかもしれない能力』を一挙ご紹介。何かを真剣に取り組むプロセスは、人を成長させます。
ゲームは決して悪いことばかりではないと知ってもらい、”ほんの少し”安心してもらうための記事です。

※とはいえ、やはり過ぎたるは猶及ばざるが如しです。ゲームにかぎらず、何事もやりすぎはよくないですね。

子供のゲームのしすぎについて頭を悩ませている親御さんは数多くいらっしゃいます。

ゲームに熱中しすぎて現実世界をおろそかにしてしまい、いつしか”不登校・無職・犯罪・引きこもり…!?”

 帰ってきたらすぐにゲーム、欲しいものもゲーム。

なんだかよく分からないキカイを頭につけて、毎日ギャーギャー騒いでいる…。

宿題もなかなかやらないし。ほんとウチの子、大丈夫かしら…。

 そんな心配からか、【取り上げ】【時間制限】・【他に関心持てそうなこと】などと、色々試してはみるけれども、どれも効果はビミョ~。親としては、子どもたちが一人立ちできるかを心配しているだけなのにナァ…。

親になってようやく、親の心子知らずを実感しますよね。

ゲームのしすぎ、どうしたものか…。

ゲームって、百害あって一利なしなのでは…。

実は、ゲームを通じて学んでいることが

そんな悩める親御さんたちに、ちょっとだけ朗報(?)です。

ゲームのしすぎも、場合によっては良いことがあるかもしれません。

実は、それなりに”積極的”かつ”真剣”にゲームをしており、かつ成果を出せているならば、その過程でいろいろな力が身についている可能性があるのです。

一方、「ゲームくらいしかやることがない」といった消極的な理由で、だらだらとゲームをプレイしている子供は要注意。ゲームをプレイする過程では、なんにも身についていないことが多いです。

○積極的ゲーム(真剣)

・明確な目的がある(例:「勝ちたい」、「上手くなりたい」、「○○を作りたい」)
・上達のために「調べもの」や「練習」している
・目的のためには”嫌な人”ともプレイできる
・気づいたら4時間経っている

・寝ても覚めてもゲームのことを考えている
・「競技性が高い」もしくは「クリエイティブ」なゲームをプレイしている

×消極的ゲーム(だらだら)

・現実逃避のため
・時間潰しのため
・そこにしかコミュニティがないから
・単なる習慣、なんとなく
・アホ向けのスマホゲームしかしていない

(※注意)だらだら、消極的に、時間つぶしのために、現実逃避のゲームは本当に無意味なので、気を付けましょう

ゲームで身につく能力

(前提として)最近のゲームは難しい

昨今のゲームは、ジャンプして敵を倒すだけではありません。

瞬時に自分の置かれている状況を把握して、コンマ数秒のうちに、相当の判断を求められるような非常にタフなゲームが増えています。そんなタフなゲームで”それなりの成果”を残すためには、”それなりに頭を使う”必要があります。

ゲームが得意なお子さんは、曲がりなりにもタフな環境下で成果を残せているわけですね。

もしかすると、以下のような力が身についている可能性があります。

【身についている可能性がある能力】
①論理的思考力
②課題解決能力
③PDCAサイクルを回す習慣
④コミュニケーション能力

ゲームごときで「良いように言い過ぎ」だって? 意外とそうでもありませんよ!

繰り返しになりますが、最近の子どもがプレイしているゲームって、本当に難しいんですよ!

勝つためには、それなりに頭を使わないといけないんです。

それでは、一つずつ解説していきます。

論理的思考力

真面目にゲームに取り組んでいる子供は、思いのほか論理的思考力が身についているかもしれません。

論理的思考(ロジカルシンキング)とは

ロジカルとは、「論理的な」「筋の通った」という意味です。
論理的思考とは、物事を体系的に整理し、矛盾や飛躍のない筋道を立てる思考法です。
とくに問題の解決策を考える場面で力を発揮します。

https://mba.globis.ac.jp/careernote/1006.html

ゲーム内で言い換えてみましょう。

『目の前に困難が現れたとき(敵が出現)に、自分の状況(立ち位置、アイテム、体力、味方の様子)を整理して、勝ち残るために何が必要か(倒す?or逃げる?or犠牲になる?)を筋道立てて論理的に考える力』のことです。

なんにも考えずにゲームをプレイすると、ただ倒されてオシマイです。これでは楽しくありませんね。ですので、彼らはゲームをより楽しむため、つまり勝つために、自然と論理的思考力を身につけてきた可能性があります。

体力、味方の様子、素材、武器、立ち位置… 多くの要素を整理して、根拠に基づいて「GO」「STOP」「BACK」などを判断する必要があります。

傍から見ると、ゲームをしている彼らはギャーギャー騒ぐサルみたいでしょうが、実際は彼らもそれなりに考えているワケです。思考停止でバンバン銃を撃っているワケではありません。考えないと、勝てません。

一方で、「勝とうが負けようが気にならない」というタイプの子は要注意です。ゲームプレイの過程において、上達を望んでいないわけですから、論理的思考を習得する必要性に迫られません。それでは単に時間を浪費するのみです。このような無為なゲームプレイヤーも中には存在しますので、皆さんのお子様が「真剣ゲーマー」なのか「だらだらゲーマー」なのかは要チェックです。

そもそも、現代のゲームを面白がれる時点で「けっこう賢い」

 子供たちの間で流行っているイマドキのゲーム(カジュアルな対戦ゲームが多い)は、困難なことを理解したり、解決したりすることを頻繁に求められます。換言すると、なんにも考えずにプレイした場合、ほとんど報酬(勝利)を得られません。なんにも楽しくないわけです。

最近のゲームを楽しむためには、まず最低条件として、目先の課題を素早く整理し、解決のためにどうするべきかという、ベースの思考力が必要になります。

つまり、近年のゲームを面白がれる子供たちは、その時点で「けっこう賢い」ワケです。

具体的には、マインクラフトやフォートナイトなどです。これらは結構タフめなゲームです。マインクラフトやフォートナイトなどで”既にそれなりに結果を出しているお子様”は、知らずのうちにとんでもない論理的思考力が身についている可能性があります。

課題解決能力

課題解決能力がないと、ゲームは勝てません。課題(自分の弱点)を克服しなければ、弱いままだからです。

子供がゲームで勝てている場合は、課題を何らかの方法で解決している優秀な子供かもしれません。課題解決のための独自の思考法を、ゲームを通じて獲得した可能性があります。

課題解決力の定義

生じている(発生している)問題について、 問題が発生した要因や事象の分析、発生原因を洗い出し、整理する。その後に、問題を解決する対応可能な解決案を立案し、問題を解決に導く能力

https://mba.globis.ac.jp/careernote/1006.html

「何が問題なのか」「原因は何か」「解決するために必要なことは何か」を整理/発想して、課題を解決へと導く力です。当然ですが、日常生活は「課題発生⇔課題解決の連続」です。つまり、課題解決能力さえ身につけば、ゲームばっかりしていようが、生きていけます。最強の能力なのです。

例:ゲームしすぎて課題解決能力を身につけた最強の男

【課題が発生する】
ヤベ~、クソ腹減ったけど金なくてメシ買えねえ。

【原因を究明する】
メシが食えないのは金がないから。金がないのは、働いていないからだ!つまり真の原因は、オレが働いていないことだ!

【解決するために必要なことを考える】
じゃあメシを食うために働こう!働き口を探すために、求人情報を見に行こう!

【課題を解決する】
無事に働き始めて初任給でメシを買ったため、腹減りを解決した!ウォォオオ、これが課題解決か…!課題解決能力を身につけさせてくれたゲームに感謝。

なんていいストーリーなんだ…

子どもがトップランカーなら、逆算的思考も

また、課題解決のプロセスで、逆算的な思考も身についているかもしれません。

「目標達成のために何が不足しているのか?」「目的のためにどのように進めていくか」のように、『成果を出す(勝つ)ために、理想的な自分と現状の自分との差異を明確化し、その差を埋めるために必要なことをこなしていこう』というのが逆算的な思考です。

これは、目的達成(高い視座)から、自分の現在の位置(低い視座)へとバックキャストする必要があり、相応に高度な思考方法です。お子さんが特定のゲームでトップランカーに片足を突っ込んでいるならば、すでにこの領域にいるかもしれません。己を客観視できるスーパー賢い子供にしかできません。

引用元:https://shikaku-kaigi.jp/pickup/backcasting/

PDCAサイクルを回す習慣

PDCAサイクルとは

Plan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策・改善)の仮説・検証型プロセスを循環させ、マネジメントの品質を高めようという概念。

引用元:https://www.nri.com/jp/knowledge/glossary/lst/alphabet/pdca#:~:text=PDCA%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%81%AF,%E3%82%92%E9%AB%98%E3%82%81%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E6%A6%82%E5%BF%B5%E3%80%82
https://www.salesforce.com/jp/resources/articles/business/pdca-cycle/

端的に言えば、「自分の行動を反省して、次に活かせるか?」という力です。反省と改善を繰り返して、自身の上達を促すサイクルを確立しなければ、継続的な上達は見込めません。

昨今のゲームで成果を出すためには、ここまで体系的なPDCAサイクルをまわす必要はありませんが、少なくとも反省と改善を繰り返す必要があります。反省しないやつは弱いです。

もし子供がオンラインゲームで勝ちまくってるなら、それは自然とPDCAサイクルまわせている証左です。なんだか社会人みたいですね~

コミュニケーション能力

アタッカーのおばあちゃんと、タンクの子供です。これがチームプレイです。

ギャーギャー騒いでいるお子さんは、たいていの場合、対戦型チームゲームをプレイしているはずです。チームゲームの場合、勝利のためにコミュニケーションが必要です。ワガママだと勝てません。

この場合のコミュニケーション能力とは、ボイスチャットを通じたリアルなコミュニケーションはもちろんのこと、インゲームで行われる一挙手一投足も、結局のところコミュニケーションです。負けそうだからといって、わざと下手にプレイしたりするのも、ある種のコミュニケーションです。

ときにはチームのための自己犠牲的なプレイが求められるかもしれません。子供のうちからチーム全体のことを考えて、自らの献身的行動によって目的達成に向かおうとする経験は、大変貴重です。

小学生がタンク(チームを守るディフェンス系キャラクターのこと)を使ってチームプレイをしてたら泣けます。将来有望です。

「チームのためのムーブができる」というのは、有能の証です。

鳥瞰できる子供は、とっても良い子👍私が愛します。

まとめ

【真剣にゲームをすることで身につく能力】
①論理的思考力
②課題解決能力
③PDCAサイクルを回す習慣
④コミュニケーション能力

何事も真剣に取り組めば、その過程で何かしらは身につくことが分かりました。憎きゲームではありますが、お子さんが真剣に取り組んでいるならば、少しは見守ってあげてもよいかもしれませんね。

お子さんには、「ゲームをやってもいいけど、真剣にやりなさい。負けたら反省。上達のために訓練。常にトップを目指せ!」と言いましょう。

負けてギャーギャー騒いでいたら、「どうして負けたのかな?一緒に考えよう。そもそもキャラ選択の時点で…」と、”反省と改善のサイクル”を促すのもよいかもしれませんね。

とはいえ、一日8時間もゲームしていたら問題だと思いますけどね。ほどほどに。

さいごに

「”積極的”かつ”真剣”にゲームって、なに?」|改めて解説

繰り返しになりますが、上記の力が身につく可能性があるのは、あくまで「積極的にゲームをプレイしている(成果の出ている)子ども」に限ります。だらだらと現実逃避のためにゲームしている子どもには、適用されません。

それでは、積極的かつ真剣にゲームをしているとはどのような状態でしょうか?

○積極的ゲーム(真剣)

・明確な目的がある(例:「勝ちたい」、「上手くなりたい」、「○○を作りたい」)
・寝ても覚めてもゲームのことを考えている
・上達のために「調べもの」や「練習」している
・目的のためには”嫌な人”ともプレイできる
・気づいたら4時間経っている
・「競技性が高い」もしくは「クリエイティブ」なゲームをプレイしている

キーワードは”目的意識”と、”上達のための○○”です。それが勉強だろうが野球だろうがゲームだろうが、すべてに通底するキーワードです。何かを真剣に取り組むプロセスは、人を成長させます。

×消極的ゲーム(だらだら)

・現実逃避のため
・時間潰しのため
・そこにしかコミュニティがないから
・単なる習慣、なんとなく
・アホ向けのスマホゲームしかしていない

「致し方ないゲーム」は最悪です。ぶん殴ってでもやめさせましょう。

ウチの子、ダメなゲーマーだった…

ドンマイっす!^^

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