「東京 新卒 一人暮らし 家賃相場」「東京 家賃 高すぎる」「東京 大阪 家賃 比較」のようなワードで検索している方に、東京に来るなと警鐘を鳴らすための記事です。
結論:東京は、ほかの大都市圏に比べて、月5万円も多くかかります。
その5万円が、主体的上京をするかどうかを判断するための損益分岐点です。東京にかかるコスト、東京のメリットをよく知って、メリットが上回る方だけが東京に来るのがよいでしょう。そうでない方は、こないほうが幸福です。
本記事は、『月5万円というバカにできない出費で、「東京にいること」の意味を見出すことができるのか』という視点を深掘りすることで、皆さんの上京を阻止しようという記事です。
【本記事をまとめると…】
東京であるというだけで、+月5万円かかります。
あなたの東京への「夢」・「憧れ」・「なんとなく」は、余分にかかる+月5万円を回収できるほどの強い”想い”なのか?
あなたが都内にくることで、需給のバランスから更に家賃相場が上がりますので、できればほかの大都市圏にとどまってほしいです。切実です。※東京に配属されてしまった、求人がない、などの不可抗力の方は除きます
それでは早速、東京のコストとメリットをそれぞれ見ていきましょう。
「東京」のコスト
家賃
皆さんのご想像通り、+月5万円の主因は、「家賃」です。ここがイメージできずに、東京に殺される人が毎年多くいます。
地方出身の方や、都内近郊から通われている方にはピンとこないかもしれませんが、東京の家賃はマジでヤバいです。
以下に、「ほかの大都市圏だとこの辺から通うよね」を、東京に置き換えて検討してみましょう。
今回は、「東京 or 大阪」以外は同条件の新卒A君・B君をご用意しました。
◇とある新卒A君の条件
自 宅:豊中駅から徒歩8分(1K|23m2|築18年)
勤務先:梅田駅から徒歩4分(アニメイト梅田店と仮定)
通勤経路:宝塚本線を利用、乗り換えなし
備 考:23歳独身、新卒(月手取り17万円)
◇とある新卒B君の条件
自 宅:東高円寺駅から徒歩8分(1K|22.5m2|築16年)
勤務先:新宿3丁目駅から徒歩4分(アニメイト新宿店と仮定)
通勤経路:丸ノ内線を利用、乗り換えなし
備 考:23歳独身、新卒(月手取り17万円)
新卒A君:梅田駅⇔豊中市内1K自宅(ドアtoドア:25分、乗り換えなし)
◇とある新卒A君の条件
自 宅:豊中駅から徒歩8分(1K|23m2|築18年)
勤務先:梅田駅から徒歩4分(アニメイト梅田店と仮定)
通勤経路:宝塚本線を利用、乗り換えなし
備 考:23歳独身、新卒(月手取り17万円)
(大阪)自宅イメージ
家賃:5.5万円
・豊中駅から徒歩8分
・1K(23m2)
・築18年
・風呂トイレ別
大都市に通勤する新卒が住むにはあまりにも現実的な部屋です。
梅田勤務で北側に住むとなると、非常に一般的な選択と考えられます。この場合、想定家賃は約5~6.5万円です。できれば5万強で抑えたいところですが、いずれにしても現実的で常識的な金額帯。これは大阪北部に限らず、いずれのエリアにいっても同様の価格帯が当然のように存在します。
家賃を支払ったあと、11~12万円は残る
大阪の場合ですと、家賃を支払ったあとは11~12万円が残ります。いわゆる「家賃は給料3割めやす」といった風潮も、無難にクリアできているようです。
お部屋もまとも、通勤負担も軽く、これからまっとうな大阪での社会人生活を歩むことだろうと推測できます。
このハッピーな大阪ライフを、”勤務先が東京”と変換した場合に、どうなるかを検討してみます。
新卒B君:新宿駅⇔東高円寺1K自宅(ドアtoドア:25分、乗り換えなし)
さて、先と同様の条件下の人物ですが、こちらの方は「なんとなく東京に来てみたかった」という”想い”があったとします。
◇とある新卒A君の条件
自 宅:豊中駅から徒歩8分(1K|23m2|築18年)
勤務先:梅田駅から徒歩4分(アニメイト梅田店と仮定)
通勤経路:宝塚本線を利用、乗り換えなし
備 考:23歳独身、新卒(月手取り17万円)
↓東京変換
◇とある新卒B君の条件
自 宅:東高円寺駅から徒歩8分(1K|22.5m2|築16年)
勤務先:新宿3丁目駅から徒歩4分(アニメイト新宿店と仮定)
通勤経路:丸ノ内線を利用、乗り換えなし
備 考:23歳独身、新卒(月手取り17万円)
※差異は「東京である」というだけです。
(東京)自宅イメージ
家賃:8.8万円
・東高円寺駅から徒歩8分
・1K(22.5m2)
・築16年
・風呂トイレ別
新卒A君と同様、特にワガママな部屋には思いません。
しかしながら、家賃は8.8万円です。
新宿3丁目駅が最寄りですと、丸ノ内線は無難な選択です。そして、勤務地へのドアドア25分を達成するとなると、東高円寺駅から徒歩10分圏内が最低条件となります。この場合、想定家賃は約8~9.5万円です。※他の区に行っても似た状況
家賃を支払ったあと、8~9万円しか残らない
他は大阪と同条件であるにもかかわらず、ただシンプルに「東京である」が故に、家賃を支払ったあとは8~9万円しか残りません。
「家賃は給料半分」となってしまいました。しかも、宝塚本線と比べ、丸ノ内線の朝は地獄です。ここが本稿の論旨なわけでありますが、この家賃負担を是認できるほどに、あなたは東京にいることにプライドを持てるのかを、今一度内省してみましょう。
【家賃編まとめ】
・大阪と比較して、3~4万円も家賃相場が高い(※福岡・名古屋ならもっと違う)
・大阪と比較して、通勤環境が劣悪である
⇒東京コスト:+月30,000~40,000円
食費
実は、物価はそこまで違いません。68円の納豆3パックはありますし、グラム108円の豚バラも普通にあります。
一方、外食は高くつきます。都内の(チェーン店ではない)飲食店は、他都市と比較して割高です。
近所にある定食屋に入ったとします。「ハンバーグ定食」を注文してください。
・ハンバーグ
・付け合わせ
・申し訳程度のサラダ
・ごはん
・味噌汁
地方都市ですと、これなら800~1,000円くらいですよね。都内ですと1,300円です。なぜなら店舗家賃が乗っかっているからです。家賃ハンバーグです。
たまに昼食を外で済ませるサラリーマンの場合、ざっくりですが、東京であるがゆえにかかる追加コストは、月5,000~10,000円が妥当なラインと考えられます。
【物価編まとめ】
・自炊するならば、たいして変わらない
・外食するならば、割高
⇒東京コスト:+月5,000~10,000円
その他
なんか東京のせいで出ていく謎のお金があります。
見栄の服飾かもしれませんし、割高なインフラ料金かもしれませんし、都会人としての慣れかもしれませんし、何らかの機会損失かもしれません。
【その他編まとめ】
・東京のせいでかかる謎のお金のこと
・見栄、都会人としての慣れ、焦燥感、など
これらが有機的に絡み合って、月にいくらかかかります。
⇒東京コスト:+月5,000~10,000円
まとめ
【家賃】+月30,000~40,000円
・大阪と比較して、3~4万円も家賃相場が高い(※福岡・名古屋ならもっと違う)
・大阪と比較して、通勤環境が劣悪である
【物価】+月5,000~10,000円
・自炊するならば、たいして変わらない
・外食するならば、割高
【その他】+月5,000~10,000円
・東京のせいでかかる謎のお金のこと
・見栄、都会人としての慣れ、焦燥感、など
これらが有機的に絡み合って、月にいくらかかかる。
⇒東京コスト計:+月40,000~60,000円
東京にいるだけで、ほかの都市と比べて「最低でも月4~6万円かかる」ことがわかりました。
ゾッとしますね。
「東京」のメリット
それでは本題です。
「東京」は、月4~6万円の追加出費を受け入れても余りあるほどのメリットがあるのか?
いくつか主なメリットを以下に挙げていきますので、「月5万円払ってでもメリットを享受したいか」という目線でご確認ください。
とにかくなんでもある
最大のメリットです。東京のメリットの9割を占めます。
すべての「ヒト」「モノ」「コト」が存在します。東京にないものは、ありません。
つまり、ここに価値を感じないのであれば、東京にいる意味はありません。イベント・現地体験を重視している方にはいいかもしれませんが、家でゲームをしているだけならば、大阪・名古屋・福岡に住むべきです。
なんでもある!
実はまともな人が多い
「意志薄弱」かつ「お金がない」状態になると、東京では生きていけません。なぜなら、そのような状態になると、金銭的に居住が不可能になるか、精神的に疲弊して地元に帰ってしまうからです。弱者淘汰の強烈なドリフトがあるわけです。
従いまして東京には、
・意志が強い人
・金を持っている人
・意志も強くて金もある人
の3種類しかいません。
言い換えるならば、一定の自律の精神があったり、現代社会においては優秀とされる人が多いということです。要は、比較的まともな人が多いです。
メリットといえばメリットですが、人によっては「俺なんかが…」と焦燥感を焚きつけられる不穏因子となり得ます。良し悪し両面あると思います。
変な人は淘汰されており、意外と人のレベルは高い
教育水準が高い(※高い状態にできる)
東京の子供は二極化しています。
スーパー賢いか、クソバカです。どちらにでもできる環境が整っています。地方都市では絶対に到達できない教育環境が整っています。狂気の沙汰とも思いますが、メリットではあります。
SAPIXにぶちこんで子どもをぶん殴るだけで、MARCHには入学してくれます。
転職しやすい
東京の求人数はとんでもないです。東京では、文字通り”誰であっても”仕事が見つかります。
仕事は見つかる。
ステータスになる
世の中には東京にいることが偉いと思っているアホが一定数いるので、なぜかステータスになります。
TOKYO is so cool.
まとめ
【東京のメリット】
・とにかくなんでもある
・実はまともな人が多い
・教育水準が高い(※高い状態にできる)
・転職しやすい
・ステータスになる
逆に言うと、たったこれだけのことのために、月+40,000~60,000円を追加で支払っているわけです。今一度立ち止まって考えるべきだと思います。
別に、大阪でよくないですか?
総括
「コスト>メリット」、「コスト<メリット」?
【東京のコスト】
◇家賃 +月30,000~40,000円
・大阪と比較して、3~4万円も家賃相場が高い(※福岡・名古屋ならもっと違う)
・大阪と比較して、通勤環境が劣悪である
◇物価 +月5,000~10,000円
・自炊するならば、たいして変わらない
・外食するならば、割高
◇その他 +月5,000~10,000円
・東京のせいでかかる謎のお金のこと
・見栄、都会人としての慣れ、焦燥感、など
これらが有機的に絡み合って、月にいくらかかかる。
⇒東京コスト計:+月40,000~60,000円
【東京のメリット】
◇なんでもある
・「ヒト」「モノ」「コト」が集まっている
◇まともな人が多い
・意志薄弱では生き残れない
◇教育水準が高い(※高い状態にできる)
・自分の子供でカードバトルしたい方には最高の環境
◇転職しやすい
・世界的にもトップクラスの求人数
◇ステータスになる
・謎のコンセンサスがあるせいで一定のステータスになるようだ
⇒上記メリットを享受するために、月4~6万円を支払っている
◇東京損益分岐点
・「東京のメリット」に、月5万円以上の価値を感じるかどうか
でした。当たり前ですね。
さいごに
「イベントいっぱいあって、なんでも揃う東京サイコー!」な人は、稼ぎを増やして心を強く保って、どうぞ東京に来てください。
そんなことどうでもいい人は、マジで大阪か名古屋か福岡で良いです。余ったお金で、ゲームしたり、U-NEXTを観たり、美味い飯食ったりしてください。
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